■TOP
■About
■絵
■同人
■日記ログ
■Link
■わたくしめが! (2008/11/24 02:27)
賢い犬リリエンタール
はまりすぎて描かざるを得なかった、、!
先週号になりますが、アイシールド21が巻頭カラーという事でジャンプを購入したのですが
その中で掲載されていた葦原大介先生の読みきり漫画「賢い犬リリエンタール」が素晴らしく面白くてウルウルしました。
自分は一度ハマルと1日中頭から離れないので困る!
ジャンプを持っていてまだ読んでない方は是非読んでほしい限りです。
最近は面白い漫画を沢山読むことが出来て本当に幸せだなあ!
勉強というだけでなく普通にモリモリ語りたいので何故面白かったのか(あくまで)自分的考察的な感想とかダラダラ描きました。好き具合もアピールしていきたい。
ネタバレでしかない。
この話はリリエンタールがてつこの弟に、家族になるまでの奮闘記です。
まずリリエンタールが可愛すぎる。
リリエンタールの可愛さは
にわちょさん
とこのにわちょりに通じるものがあるな!!(`・ω・´)=3=3
ちょっとオバカだけどひたむきで、頑張った事が空回るキャラは好みなんだよなあ。
普通に読んでも面白いですがこの漫画をより一層面白いと感じるかどうかの大前提はリリエンタールを可愛いと感じれるかどうかではないでしょうか。
リリエンタールによる胸キュンエピソードが中盤から終盤にかけて少なくとも6つほど存在しています。
49Pの量とはいえなんという怒涛の盛り上げ!
この手の漫画を作るにあたって最初にすべき事は「最初にどうやって読者に現実にはいない『2本足で立ってしゃべる犬』という存在を解説するか」だと思うのですが、この漫画は最初に解説、説明が一切ない。
この漫画では解説の変わりに『2本足で立ってしゃべる犬』が居ても不思議ではないちょっと不思議世界観を演出してこれを解決しています。
演出方法としてまずタイトルから。
『賢い犬 リリエンタール』とにかくすごく賢い犬が出てくるんだ、という読者への強烈な刷り込みに始まって
扉のコピーの『リリエンタールは賢い犬(けん)、すなわち賢い犬(いぬ)である!』もお馬鹿な中に読者に「そういう漫画なのか」と漫画の方向性を認識させられます。
そしてめくって2P目。
最初の掴みで出てくるドラマの時代設定やキャラの名前「吉良・ライトニング光彦」など、こういうヘンテコ世界観を読者に認識させようとしてきます。
そして同時に最初の最初でこの漫画の肝となる「私めが!」という台詞を貼ってくるのがにくい。
主人公リリエンタールの初めてのコマは大きくとってアピールする事なく小さいコマからスタート。
この特別感を出さない自然な登場の仕方で、「この犬は不思議な存在じゃない」という文字ではない解説を行っているのではないでしょうか。
ふんふんしているのが可愛いすぎる。
3P目。
初めてリリエンタールが大きなコマを取ります。初めてのリリエンタールに対する説明のコマかつ重要な伏線が貼られているので大きく取られています。
人の真似したがるちょっとオバカなリリエンタールの性格をアピールすると同時に、この時点で「わたくしめが!!」の伏線を貼ってきます。にくい!
4P目。
「いつも通りの朝」
「また時代劇見てたのか?」
「何回いったらわかんの」
リリエンタールが存在する事が今までずっと行われてきた普通の事という猛烈なアピールによって、この4ページの時点で読者に「こういう世界観」という解説が行われています。
そして「こういう世界観」だと読者に"誤"認識させているのです。
実際にはリリエンタールはこの世界でも貴重な存在として後に語られます。
そしてこの平和でにぎやかな日々がいままでずっと続いていたと読者に"誤"認識させているからこそ、中盤のリリエンタールの過去が語られるシーンが衝撃的に伝わってくるのです。
つまり、説明を演出によって無くし、その演出をさらにブラフにする事によって話を盛り上げる二重の演出が!にくい!
よじよじかわいすぎる。
5P目。
「ノー!」
たわいない台詞を何度も使う事でリリエンタールにとって重要な台詞だと認識させていきます。
「みんなのいえ!みんなのいえ!」
一度読んでから再び見直すと、家族になりたいリリエンタールの必死な主張に見えます。
そしてここで出てきた「みんなのいえ」という単語は後にまた登場します。
「お父様、わたし天国に言ったらほめてもらえるかしら...」
絵本のこの言葉が伏線。
6P目。
空回り可愛すぎる。
8P目。
紳士登場。
このヘンテコキャラの登場による世界観の構築でリリエンタールの存在感を更にフォロー。
この漫画でリリエンタール以外で個性が際立っている唯一のキャラで、このキャラによってこの漫画がさらに引き締まります。
他のキャラは個性は紳士に比べて抑えられていますが、もし家族達に強烈な個性が備わっているとリリエンタールが沈んでしまうので読みきりではこのバランスが丁度いいのかな、と感じます。
10P目。
「てつこの拳には光るものがある!」
この言い回しに光るものがある!
真似ッコポーズのリリエンタール。
このワキで勝手に騒いでる立ち位置が非常に美味しい。
11P目。
ロンリーロリ毛は紳士が手を汚さない為かつ途中で殴られる決めシーン専用キャラすぎる。
13P目。
「たすけなきゃ!」
「わたくしめも!」
「よし一緒にいこう!」
「ごきたいにそえましょうぞ!」
台詞がまさに最初のドラマをなぞっています。伏線による真似っこリリエンタールの美味しいシーンなのですが小さいコマ。
兄(名前が兄しか出ていないこの割り切り具合もいい)の存在意義はリリエンタールとてつこの橋渡し、そしてこの飛行機。
14P目。
ナレーションの存在によって後のシーンのナレーションの説得力を増しています。
16~18P目。
過去話。
鼻水を出しているリリエンタールが可愛すぎる。
父親の後ろに隠れて頬を赤らめながら言った「はじめまして」にどれほどのワクワクがこもっていたのかが後の回想からうかがえます。
そのリリエンタールの気持ちを吹き飛ばすてつこの反応。予想してた反応と違う展開にとまどうリリエンタール。
それでもめげずに頑張りから回るリリエンタール。可愛い。たまらん。
初見では能天気に見えるリリエンタールですが何故こんなに頑張って仲良くしようとしているのかが解ると、健気すぎる。
ショックを受けたてつこは学校を辞め、空手を習い、髪型をツインテールにします。
ツインテールはリリエンタールとの心の距離の印。
20P目。
さきほどの絵本の台詞に載せて、初めてリリエンタールはただの能天気ではない事が発覚します。
めくり演出が効果的に効きすぎていてにくい。
口を隠したこの表情があまりにも素晴らしすぎる。
リリエンタール胸キュンポイント1。
兄ちゃんはいい奴。
24~25P。
吹っ飛び方にそれぞれ個性があってニヤリとする。
「わたくしめが!」ほめてほしくて仕方がない。
26P。
横で真似をするリリエンタールがあまりに可愛い。
ロン毛は間違いなくこのリリエンタール演出の為に用意されたに違いない。
27P。
何もしてないのに誇らしげなリリエンタール。こういう立ち位置は本当に美味しい。
29P。
誉めてくれない事に対してオロオロするリリエンタール。
待っていたのは誉めてくれる言葉ではなくビンタ。
30P。
段階を追ってショックを受けていくリリエンタールの表情が素晴らしい。
頑張っても頑張っても誉めてもらえるどころかリリエンタールの存在を否定されてしまったリリエンタールは耳を塞いでしまう。
耳を塞いだのはリリエンタールの許容量を超えてしまった証拠。
31P。
兄の言葉で初めて、リリエンタールの今までの行動が一つの線になり一貫性を持ちます。
その頑張りに対し耳をふさぎ眉をしかめて涙と鼻水を流し口をすぼめて、体を丸めて内にこもってしまったリリエンタールの姿が実に痛々しい。
胸キュンポイント2。
32~33P。
内にこもったリリエンタールの過去が回想されます。
広く寂しい部屋に一人のリリエンタールがまた痛々しい。
このシーンの寂しさや、たった2Pでいかに弟になりたかったのかが伝わってくるのは今までのリリエンタールの頑張りが表現されていたからこそ。
このシーンこそがこの漫画の一番の重要部分でしょう。
34P~35P。
みんなのいえはリリエンタールが思い描いていた理想の光景。重い。
めくりのコマでなく、ページの中段にこのコマを配置する事によって、緊迫したスピード感を止める事がなく
また「新たな決意」ではなく当たり前の様にみんなのいえを守ろうとしている流れに見えて辛抱たまりません。
胸キュンポイント3。
36P。
そして代わりにめくりで全体像を持ってくる事によってスピード感やてつこの焦燥感。
38P~39P
ここの「ノー」が決まっているのはこれまでに「ノー!」を積み重ねてきたからこそ。
少ない語彙だからこそリリエンタールの気持ちがストレートに伝わってきます。
胸キュンポイント4。
ナレーションは上の「ノー」に比べると弱いですが、それでも熱い。
12Pのナレーションと比べて最後の「!」の数が多い事に作者の思いが乗りまくり!
胸キュンポイント5.
40P。
紳士いいキャラ。
紳士がここで捕まえるのを辞めても都合よく見えないのは一貫して「紳士」という設定を貫いてきたから。
設定の勝利すぎる。
43P。
潰れてるりリリエンタール可愛すぎるだろう。
紳士美味しい。
この場面でも徹底した紳士ぶりが美味しい。
44P。
てつこがリリエンタールを認めた瞬間。
てつこの想いにリリエンタールが応える!
この一連の流れを1Pにまとめられているのが嬉しい。
胸キュンポイント6。
46~47P。
こんだけ盛り上げておいて壊れる家。
下手に逃げず、コメディとして突っ切ってくれて嬉しい。
49P
てつこのほどけた髪の毛はリリエンタールを弟とみとめた印。
嬉しいリリエンタールの笑顔が気持ちこもりすぎ。
オチはまさかの伏線メモ帳の小さいコマで締めているのも大好きです。
おしまい!
■
日記ログ
2017年4月 (1)
2017年2月 (1)
2017年1月 (1)
2016年12月 (1)
2016年11月 (2)
2016年10月 (1)
2016年8月 (1)
2016年7月 (1)
2016年6月 (1)
2016年5月 (1)
2016年4月 (2)
2016年1月 (1)
2015年12月 (1)
2015年11月 (1)
2015年10月 (1)
2015年9月 (1)
2015年8月 (3)
2015年7月 (1)
2015年4月 (1)
2015年3月 (1)
2015年2月 (1)
2015年1月 (1)
2014年12月 (2)
2014年11月 (2)
2014年10月 (1)
2014年7月 (1)
2014年6月 (1)
2014年5月 (1)
2014年4月 (1)
2014年3月 (1)
2014年1月 (1)
2013年12月 (1)
2013年11月 (1)
2013年10月 (1)
2013年8月 (1)
2013年6月 (2)
2013年4月 (2)
2013年3月 (1)
2013年2月 (2)
2013年1月 (1)
2012年12月 (1)
2012年11月 (1)
2012年10月 (1)
2012年8月 (2)
2012年7月 (2)
2012年6月 (1)
2012年5月 (2)
2012年4月 (1)
2012年3月 (1)
2012年2月 (1)
2012年1月 (1)
2011年12月 (2)
2011年10月 (1)
2011年8月 (2)
2011年7月 (1)
2011年6月 (1)
2011年4月 (1)
2011年3月 (1)
2011年1月 (2)
2010年12月 (3)
2010年9月 (1)
2010年8月 (1)
2010年7月 (1)
2010年6月 (1)
2010年5月 (2)
2010年4月 (2)
2010年2月 (1)
2010年1月 (2)
2009年12月 (1)
2009年11月 (1)
2009年10月 (1)
2009年9月 (1)
2009年8月 (1)
2009年7月 (1)
2009年6月 (1)
2009年5月 (1)
2009年4月 (1)
2009年1月 (2)
2008年12月 (2)
2008年11月 (2)
2008年10月 (2)
-since1999.7.18/2001.3.1-